今週は電気自動車(EV)にとって厳しい1週間となっている。米EVメーカー、テスラ・モーターズは高級EVセダン「モデルS」の納車が当初見通しより遅れているため、一段の資金調達が必要だと明らかにした。また、トヨタ自動車の最高幹部は2020年までに液体水素燃料電池車のほうがバッテリーを搭載したEV車より有望との見方を示した。さらに、米連邦議会予算事務局(CBO)は、プラグイン車購入の際の最大7500ドル(約58万円)という連邦税控除はガソリン消費の低減と温室効果ガス排出量の削減に向けた効果的な方法ではない、との見解を示した。こうした逆風の一方で、大手自動車メーカー各社は多数の新型ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車(PHV)をはじめ、各種EV車を米国市場に投入すべく準備を進めている。問題は、最新のEV車種の投入により、EV車が単なるニッチ的存在を超えるような特徴や信頼性、十分に魅力的な価格を提供できるかどうかだ。
ハイブリッド車や電気自動車、米市場でニッチからの脱却に苦戦(ウォールストリートジャーナル)