三菱マテリアルは、ハイブリッドEVを始めとする各種電気自動車のDC/DCコンバータ、太陽光発電や風力発電のパワーコンディショナおよびエアコンなど省エネ家電用インバータの静音化、高効率化を実現するリアクトル用圧粉成形コアを開発した。従来、DC/DCコンバータなどに使用されるリアクトルコアには0.1mm厚の高級電磁鋼板が使用されてきたが、高級電磁鋼板が高額である上に多数枚の積層が必要となるため製造コストが高くなること、製品形状に制約が大きく小型化が困難であることなどから、現在は圧粉成形コアの採用が進んできている。しかしながら現状の圧粉成形コアは、リアクトルコアとして使用したときにDC/DCコンバータ等のIGBTやMOSFETのスイッチング動作に伴う騒音が発生し、自動車や住宅などの居住空間の快適性を損なうといった問題があった。同社では、こうした問題を解消すべく、人と環境に優しい材料を目指し、騒音が小さくかつ鉄損(動作時にコアの発熱として失われるエネルギー)が小さい圧粉成形コアを開発した。
三菱マテリアル、省エネ家電用インバータを静音化・高効率化するリアクトルコアを開発(プレスリリース)