SIM(シム)ドライブは28日、試作EVの2号車『SIM-WIL』を公開。一充電の航続距離で351kmを達成し、同社の清水浩社長は「これまでの電気自動車開発30年の歴史の中で、最も素晴らしものが完成した」と紹介した。同社のビジネスモデルは、参加機関から1機関当たり2000万円の参加費を募り、集まった費用により電気自動車を約1年間かけて試作するというもの。参加機関は開発拠点に常駐者を配置することができ、EVの試作全てに関わることが可能となる。最終的には、同事業による成果品の仕様書、基本図表、試験成績書が提供される。今回発表された2号車SIM-WILには、電気自動車ビジネスに参入を意図する34機関が参加、実車には同機関による47種類の技術を使用した。2号車では量産時の信頼性向上などをテーマに開発してきた。完成した2号車について、清水社長は「航続距離に対して次の時代がやってきたことを報告できるものに仕上がった」、「車のサイズに比べて車室が広く、中級レベルのスポーツカーに相当する加速性能を実現した」と開発のポイントを述べた。また、同発表会では、3号車開発に26社の機関が集まり開発がスタートしたことが発表された。3号車では、住宅メーカーや電機、空調などの業種も参加、今後1年間、2013年3月の完成を目指し、「スマート・トランスポーテーション」をコンセプトに、スマートハウスなどとEVを結ぶ、ハードウェアやソフトウェアの開発に取り組むという。
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