高知工科大学の教授や学生が設計から組み立てまでを手掛けた「県産」の超小型EV(電気自動車)が完成し、20日、香美市土佐山田町の同大学で公開された。製造には県内の町工場の技術者も協力。1人乗りの近距離用だが、太陽光発電の活用も想定し、「燃料を買わなくてもいい」超小型車に仕上がった。将来的には、県内での少量生産も目指している。 トヨタで車体設計に携わってきた同大学の大塚幸男教授が主導。トヨタ車体が販売している小型EV「コムス」のモーターとバッテリーを使い、学生たちと新たな車体を設計した。ボディは香南市野市町の浜田直明さん(62)、フレームとサスペンションの製造は香南市吉川町の西山恭一さん(53)ら、町工場の技術者が協力した。「MicroAERO(マイクロエアロ)」とネーミングしたEVは全長2・48㍍、幅1・28㍍、重量300㌔の1人乗り。最高速度は時速60㌔で、走行可能距離は約50㌔。走行距離を伸ばすための発電機も搭載した。