最近、日米欧のEVベンチャー各社を取材していると、どの企業もEV本格普及期に向かう階段の“中二階の踊り場”にいるような雰囲気がある。そうした“待ちの時間”に財務的な体力を消耗し切ってしまう企業も多い。そのなかで、“ニセモノEVベンチャー”は自然淘汰されていく。EVベンチャーにいま必要なことは、各社独自の基礎技術をジックリと蓄積することである。または、事業のゴールを新規株式上場であると割り切り、徹底的な合理的経営戦略を推し進めることである。少し前に言われていたような「EVはコンポーネンツビジネスなので、他業種からでも参入し易い」などという、第三次EVブーム初期のお題目は、もう通用しない。
誰も書かないEVベンチャーの「本質」――慶大発SIM-Drive先行開発事業の(ダイヤモンドオンライン)