自動車業界で過去数年間、非常に高まっていた電気自動車(EV)への期待感がやや鎮まっている。ニューヨーク・タイムズによると、6日に開幕した今年のジュネーブ自動車ショーでは、かつては夢の車だったEVが現実の商品として紹介されている。ただし一部に技術的問題を抱えるため、これまでのような鳴り物入りの大騒ぎはなく、ショーの脚光はむしろ温暖化ガス排出量や燃費を強調した伝統的なエンジンに当たっている。ゼネラル・モーターズ(GM)は先週、売れ行きの悪いプラグイン・ハイブリッド車(PHV)「ボルト」の一時生産停止を発表したばかりで、テスラは「ロードスター」の所有者から届いた「2カ月以上車を充電しなかったらバッテリーが使えなくなった」という苦情への対応に追われている。それでもダイムラーのディーター・ツェッチェ最高経営責任者(CEO)は、10人余りの報道関係者に「選択肢はない。この技術を前進させ売れるようにするのがわれわれの責任」と語り、自動車メーカーは向こう数十年以内に化石燃料に依存しない推進技術を見つけなければならないとの考えを示した。
EV熱、やや冷める~ジュネーブ自動車ショー(usfl.com)