「現代社会は人口増、エネルギー枯渇、地球環境問題のトリレンマ(三重苦)を抱えている。ホンダが目指しているのは、その中で自由な移動の喜びと持続可能性を実現するクルマ作りです」。1月19日、オートモーティブワールド2012で行われたセミナー「電気自動車(EV)の最新動向」。ホンダの電気自動車『フィットEV』開発エンジニア、木村顕一郎氏は、講演の壇上でモビリティに対するホンダの思いを語った。今日、世界の自動車メーカーはEVやプラグインハイブリッドカー、燃料電池車など、クルマの電動化技術の研究開発競争でしのぎを削っている。今日、クルマの大半は石油エネルギーで走っているが、今後、新興国の経済成長で石油の需要が急増したり、油田の劣化で石油生産が減ったりすれば、燃料価格が高騰し、モビリティの維持が難しくなってしまう。省エネルギー、さらに一歩進んで脱石油を図っていくことは、長期的に見て自動車メーカーが目指すべき道と考えられている。
【オートモーティブワールド12】バッテリー・モーター・制御システムのイノベーションをいかに実現するか…フィットEV 開発エンジニア講演(レスポンス自動車ニュース)