【新技術・電池】スタンフォード大・クー准教授、真のリチウム電池を実現

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高性能・高機能なスマートフォンの大きな欠点にバッテリーの持ちの悪さが挙げられており、さらなるバッテリー性能の向上が求められています。そんなスマートフォンのバッテリーを4倍向上させる「真のリチウム電池」の実現が近づいているようです。現在、スマートフォン・PC・電気自動車用のバッテリーとして主流となっている「リチウム電池」は、正確にはリチウムイオン(二次)電池と呼ばれるもので、カソードにはリチウム金属酸化物が、アノードには炭素材が使われています。電池の効率を高めるにはアノード素材としては金属リチウムが最も優れた物質であることは知られており、実現できればバッテリー容量は現在のリチウムイオン電池の4倍にできると期待されています。なお、よく「ボタン電池」と呼ばれる「リチウム電池」ではアノードに金属リチウムが使われていますが、充電できない一次電池なのでPCや電気自動車などの用途には向いていません。しかし、これまで数多くの研究でアノードに金属リチウムを使う試みが行われていたものの、充電時にリチウムイオンがアノードに拡散し分極が生じてしまったり、アノードに毛細状の亀裂が生じ電解液がしみ込み大量の熱を発生したりするため実現困難でした。そんな中、スタンフォード大学のイー・クー准教授は、アノードに金属リチウムを採用することで生じる問題を防ぐために「nanosphere(ナノスフェア)」と名付けられた炭素原子がハニカム構造をとるわずか20ナノメートルのドーム型の保護膜を作成したところ、分極を防ぎ、充電時のリチウムの膨張にも耐えるなど、物理的・化学的な強度を実現し問題を解消したとする論文を科学誌Nature Nanotechnologyで発表しました。
スマホや電気自動車のバッテリー容量を4倍にする「真のリチウムバッテリー」が登場(Gigazine)

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