日産によると2011年8月22日時点で、LEAFは全世界で1万2087台が出荷されたという。そのうち5287台、つまり全出荷の44%が「ガソリン社会大国」の米国市場向けである。この事実は、2015年までに米国で100万台のEVを走らせると公言している、オバマ大統領を喜ばせることだろう。米国のある報道機関によると、日産はEV市場での成功をつかむために56億米ドル(約4298億円)の資金を投下している。米国では、その資金の一部を2種類のテレビCMやビルボード、雑誌広告などマーケティング活動に利用している。中でも米国で注目を集めているのが、ドライヤーや電動歯ブラシなどがガソリンで動く虚構の世界を描いたテレビCMだ。「ガソリンで駆動し、排気ガスや雑音を出す家電製品って考えにくい。だから、自動車も電気で動作すべき」というメッセージを伝えるのが狙いとみられる。