国全体のエネルギーミックス(電源構成)を決めるためには、今後の電力需要を見通したうえで、適正な供給体制を考える必要がある。資源エネルギー庁は2030年度の電力消費量を、省エネ対策を実施しない場合と実施した場合の2段階で算定した。対策を実施しない場合には2030年度に1兆1440億kWh(キロワット時)まで拡大するのに対して、対策を実施すれば9479億kWhに収まる見通しだ。比較対象の2012年度の電力消費量は9682億kWhで、省エネ対策によって2030年度には2.1%減らすことができる。しかも2030年度まで年率1.7%の経済成長が18年間にわたって続くことを前提にしている。実質GDP(国内総生産)は711兆円まで拡大して、2013年度の531兆円から1.4倍の規模になる理想的なケースだ(図1)。現実にはそれほどの経済成長は期待しにくく、電力消費量はさらに少なくなる可能性が大きい。
年率1.7%の経済成長が続いても電力需要は減る、2030年の見通しと対策(スマートジャパン)
【市場】年率1.7%の経済成長が続いても電力需要は減る
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– 2015年4月22日