日産自動車は、米カルフォルニア州アーバインで開催中の「日産360」イベントで、2020年の実用化を目指している自動運転技術を公開している。開発を担当する電子技術開発本部の飯島徹也ITS開発グループ担当部長は「今の車に比べるとハンドルから手を離す方向に持っていく点が革新的なところだが、それは現行法規の枠組みでは想定していない世界。実用化には法整備が前提になる」と指摘する。というのも「道路交通に関する法律として1949年のジュネーブ条約、1969年のウィーン条約があり、先進国はこのどちらかには批准していて、日本はウィーン条約。いずれの条約もドライバー主権をうたっていて、自動で走ることは全く想定していない」からだ。その上で「法整備ができていというよりも、今までやってきた体系の中ではカバーできない新しい課題、変革が訪れたことになるので、それにどう対処していくのかを立法機関に一方的にしわ寄せするのではなく、産学含めてどう取り組んでいくか前向きに考えないと、全体に減速してしまう可能性がある」との考えを示した。
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